抜き金型の抜き戻し時の打痕対策

VE事例: 精密金型の品質向上VE事例

抜き金型の抜き戻し時の打痕対策について

Before（改善前）

金属部品の端子（コネクタ・ターミナル・コンタクト）などを製造する精密金型（抜き金型）において、端子部を同時抜き戻し加工する工程があります。この時、抜きと曲げを同時に行うため曲げ部では材料を引っ張る力が働いてしまいます。この力が障害となり正常な抜き加工が出来ず打痕が発生する場合があります。打痕が発生することにより製品品質の低下・精密金型（抜き金型）の故障原因になる恐れがあります。

After（改善後）

精密金型（抜き金型）において、端子部を同時抜き戻し加工する工程での打痕は、抜きと曲げが同時に行われるために発生してしまいます。抜きと曲げを同時に行うことによる打痕発生を抑制するために、金型形状の変更を行いました。抜きと曲げが同時に行われていた加工を、金型形状を変更することで抜きと曲げのタイミングをずらすことができます。そのため、金属部品の抜き加工部の打痕発生を抑制することができます。

Point（要約）

金属部品の端子（コネクタ・ターミナル・コンタクト）などを製造する精密金型（抜き金型）において、端子部を同時抜き戻し加工する工程においての、タイミングズレによる打痕対策を解決するため、抜き加工を行った後に曲げ加工を行うようにタイミングをずらし方法を用いることにより解決することが出来ます。

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