従来比38倍の金型寿命を実現する、金型設計・加工技術

高精度精密プレスを支える金型設計・加工技術

　精度が高く、微細・薄板のプレス加工品の製作には、高精度なプレス金型が必要になります。適切な金型設計と加工技術がなければ、精密プレス加工品を一定の高い精度で量産することはできません。また、その精度を維持するための耐久性・耐食性を兼ね備えた金型でなければ、量産で使用している中でプレス加工品の品質のばらつきが発生してしまいます。また、耐久性の低いプレス金型であると頻繁に金型を交換、メンテナンスする必要性があるので大きなランニングコストが発生しまいます。イニシャルコストだけではなく、ランニングコストまで考慮したプレス金型設計により、コストダウンを実現することができます。

高精度プレス金型

最適な表面処理の選択と適用による金型ライフアップ

　 金型ライフが短ければ低いショット数で修理交換、メンテナンスが必要となります。金型の交換、メンテナンスの頻度が高い場合、その修理、メンテナンス費用が必要となるだけではなく、その間の生産ラインストップによる生産ロスも発生してしまいます。「精密プレス加工.com」では、プレス金型の長寿命化を実現するために必要となる表面処理についての豊富な知識と経験を元に、最適な表面処理提案を行っています。例えば、被加工材料との親和性等を考慮した表面処理を選択することで、従来比38倍の金型寿命とするような設計提案を実施しています。

DLC表面処理による従来比38倍の金型ライフ

工具摩耗対策や製品寸法のばらつき圧縮の実現

　プレス金型への最適な表面処理の適用は、工具の摩耗対策にもつながります。工具の摩耗対策として一般的な超硬合金だけではなく、PCD（Polycrystalline Diamond：多結晶・焼結ダイヤモンド） などの高硬度材を活用することで約25倍まで刃研ぎライフを向上させることもできます。表面処理も一般的なメッキ処理だけではなくDLC（Diamond Like Carbon）のような特殊な表面処理を行うことで劇的に金型寿命を延ばすことができます。これにより、量産を行ってもプレス加工製品の寸法精度のばらつきを最小限に圧縮することが可能となります。

超硬合金ポンチとPCDポンチによる製品寸法の比較