金属と樹脂の密着性向上

VE事例: 精密プレス加工品のその他 VE事例

金属と樹脂の密着性向上について

Before（改善前）

樹脂体と金属板から構成される製品は、一般的に図１や図２のように金属版に貫通孔を設け、金属板を上下の樹脂体で固定している。しかしながら、半導体などのように高温高湿環境下でも高い信頼性を求められる製品では、金属板と樹脂体の境界端面からの湿気等の侵入により樹脂体内部部品の機能が劣化し、信頼性が損なわれる場合があります。

After（改善後）

金属板を微細エッチング加工により、金属板表面の粗化を行いミクロンオーダーの空孔をつくります。この微細な空孔は歪な形状をしており、樹脂が空孔に入り込むことにより強力なアンカー効果が得られます。また金属板全面に粗化加工することができ、金属板と樹脂体の接触面全面に渡り均一で強固な接合効果を得ることが可能となり、金属と樹脂の境界面からの湿気などの侵入を防ぐことができます。但し、金属板の材質は、現在のところ銅及び銅合金系に限定されます。

Point（要約）

金属板に微細エッチング加工を施し、金属板の表面にミクロン以下の歪な形状を持つ粗化面を施工します。本粗化面に樹脂が入り込むことにより、樹脂体と金属板が強固に接合されます。但し、現時点で施工可能な金属は、銅及びその合金に限定しています。

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