金属と樹脂の接合性強化

VE事例: 精密プレス加工品のその他 VE事例

金属と樹脂の接合性強化について

Before（改善前）

図1のような金属板上に樹脂体が配置された製品の場合、その製品の機能面から十分な接合強度を得るために金属と樹脂との相性（密着性）を考慮する必要があり、使用できる金属材料や樹脂材料が制限されてしまいます。また金属板と樹脂体の接合性強化のため、図２のように金属板の裏面にも樹脂を注入する方法もありますが、製品のデザインや機能面から採用が困難な場合があります。

After（改善後）

樹脂体と接する金属板の表面側にディンプル加工を行うことにより、樹脂との接触面積増加及びアンダーカット状のディンプルを形成することによるアンカー効果を持たせることが可能となります。この加工により金属板の裏面に樹脂体を露出することなく、金属と樹脂との接合性強化を実現します。但し、ディンプル加工による金属板裏面への影響を考慮すると、金属板の厚みは0.6mm以上が必要です。

Point（要約）

金属板の裏面に樹脂体が露出しないデザインの樹脂体と金属板から構成される製品において、金属板の表面側（樹脂と接触する部分）にディンプル加工を行うことで樹脂体と金属板の接合力強化が可能となります。但し、ディンプルの形状と金属板の裏面へのダメージを考慮した場合、金属板の板厚は0.6mm以上を推奨します。

「精密プレス加工品のその他 VE事例」の事例　一覧

　「精密プレス加工.com」は高精度な薄板精密プレスの加工・製作に関して、多数の実績を持っています。精密プレス加工品を製作する中で、実際にお客様へ提案した精密プレス加工品の品質向上VE事例を紹介いたします。

精密プレス加工.comによる「VE技術提案」の分類　一覧

　精密プレス加工.comの技術提案事例を6つに分類しています。「精密プレス加工品のコストダウンVE事例」「精密プレス加工品の品質向上VE事例」「精密プレス加工品のその他 VE事例」「精密金型のコストダウンVE事例」「精密金型の品質向上VE事例」「精密金型のその他 VE事例」からVE技術提案事例をご確認できます。